写真や書類の保管は、今や公私を問わずクラウドで保管しているという人が増えています。自前でUSBストレージやハードディスクなどを用意する必要がなく、料金もプライベートで使う程度であれば無料というサービスも多いので、そこに魅力を感じている人は少なくないでしょう。
ただ、クラウドでのデータ保管は常にインターネットに接続していなければ自由に取り出すことが難しく、ネット環境次第でデータのアップロード、およびダウンロードの速度が左右されてしまいます。
通信インフラに依存してしまいがちなクラウドストレージですが、そんなクラウドの利点とローカルのハードウェアストレージの利点を融合したプロダクトが「Monument 2」です。
AIを活用した高水準のデータ整理機能
クラウド化が進行する時代には珍しいハードウェアタイプのストレージ製品ですが、それだけに性能は現行のPC並みの水準に達しています。
Monument 2はCPUとAIを内蔵しており、データの整理を高いレベルで実行することができ、例えば、画像認識機能を活用した正確な写真整理と言えるでしょう。
Monument 2が読み込んだ画像は全てAIが確認しており、人の顔をそれと認識できるだけでなく、同一人物の写真はひとまとめにしてフォルダ管理してくれます。
人物ごとに高い精度で写真が整理されていくので、後から人物ごとに写真を共有したい場合にも役立ってくれそうです。
これに加えて、Monument 2は人だけでなく空間なども把握することができるので、「山」の写真や「犬」の写真など、大きなカテゴリごとに振り分けが可能です。
これまでに行った旅行先を確認したい場合や、趣味で特定のトピックばかりを撮影しているという人にとっては、便利な機能となるでしょう。
また、関連する複数の写真をひとまとめにしてくれるグルーピング機能も役に立ちそうですね。
イベントごとがあったときには、同じシーンの写真を何枚も撮影し、ベストショットを選定したくなるものですが、Monument 2に保存すると同じシーンであろう写真をグループ管理し、整理しやすくしてくれます。
全く同じ写真が複数枚ストレージに混ざってしまった場合や、解像度の低い同一写真が残っていた場合には、自動的に削除してくれる機能も合わせて有効活用したいところです。
もちろん、写真家にはおなじみのRAW形式の画像データにも対応しているので、好きなだけMonument 2へ詰め込むことができます。
大容量SSDとクラウドの併用で、データ管理を一元化
Monument 2はSDカードなど、外付けのストレージを装着して利用することもできるのだが、やはり目玉となるのが1TBもの容量を備えるSSDを内蔵したモデルの方でしょう。
静音で動作するだけでなく、従来のUSBストレージなどに比べて最大10倍の速さで処理することができるため、大量のデータを日々扱う人にとっては見逃せない機能となりそうです。
また、これまで使っていたストレージを接続することで、全てのデータをMonument 2へと移行し、移行後は使用済みのストレージのデータを消去して、空っぽのストレージとして再利用することができます。
整理が面倒で放置していたドライブなども、Monument 2があれば丁寧に複製して整理することができるため、魅力的な機能と言えるでしょう。
そして、Monument 2はハードウェアのストレージだけでなく、クラウドストレージも無制限に使用することができます。
多くのクラウドストレージは容量に合わせた無料/有料プランとなっているが、Monument 2の購入者は無制限にクラウドも利用可能です。
インターネット上に共有していつでも取り出したいデータはこちらを利用することで、Monument 2のシステムであらゆるデータ管理を一元化する環境が実現しそうです。
Monument 2は現在Kickstarterで注文を受け付けており、1TBのSSDを搭載したモデルは329ドル、SSD未搭載のモデルが179ドルで販売されています。
発送は世界各国に対応しているので、もちろん日本からの注文も可能です。