【5分解説】サーバー構築でなぜAWSが選ばれる?

AWSとはAmazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスのことで、クラウドインフラ市場シェアNo1を誇ります。しかし一方で「聞いたことはあるけど、内容がわからない」「AWSで何ができるの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

AWSを活用することで、高いパフォーマンスを発揮することが可能です。さまざまなサービスがあるため、自社に合ったサービスを導入することもできるでしょう。

本記事ではAWSの概要や特長、代表的なサービスを紹介します。AWSについて簡単に知りたいという方やAWSの導入を検討している方はぜひご覧ください。

目次

AWSとは

AWSが選ばれる理由
 セキュリティが高い
 パフォーマンスが優れている
 導入コストを削減できる

AWSの注意点
 毎月の利用料が変動する
 自由度が低い
 トラブル発生時は自社で対処しなければならない

AWSの代表的な4サービス
 サーバー環境構築|Amazon EC2
 データ保存/コンテンツ配信|Amazon S3
 データベース利用|Amazon RDS

AWSをくわしく学ぶには「AWS認定試験」がおすすめ

AWSを導入してパフォーマンスを高めよう

AWSとは

AWS(Amazon Web Service)は、Amazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスのことです。クラウドコンピューティングサービスでは、インターネット環境を経由してサーバーやデータベースなどのリソースを利用できます。

従来のオンプレミス(物理)サーバーでは、自社でサーバを設置し、設計、構築、保守・運用を行わなくてはなりません。またCPUやメモリの追加といったリソースの増強作業にコストがかかるという課題がありました。

しかしクラウドコンピューティングサービスであれば、インターネット環境を経由してリソースを利用できるため、環境構築の必要がありません。またリソースの変更も柔軟に行うことができます。このようにオンプレミス(物理)サーバーと比較して、導入コストが低く、拡張性に優れていることがクラウドコンピューティングサービスの特徴です。

AWSと同様のサービスには、Google Cloud PlatformやMicrosoft Azureなどがあります。

AWSが選ばれる理由

クラウドインフラ市場シェアNo1を誇るAWSですが、どのような点が優れているのでしょうか。ここではAWSが選ばれる理由を紹介します。

  • セキュリティが高い
  • パフォーマンスが優れている
  • 導入コストを削減できる

AWSの特長をくわしくみていきましょう。

セキュリティが高い

AWSは各国の規制やコンプライアンスに対応しています。金融や小売、ヘルスケア、政府機関など、高度なセキュリティが求められる機関への導入実績も豊富です。数千件におよぶグローバルコンプライアンス要件を定期的に検証しており、高水準のセキュリティを担保することができます。

AWSでは常に最新のセキュリティ状態を保つことができるため、オンプレミス(物理)サーバーよりも高い安全性を維持することが可能です。

導入コストを削減できる

AWSでは自社にサーバーを設定する必要がないため、初期費用はかかりません。選定・設計にかかる時間や人的コストを削減することが可能です。即時導入できるので、導入コストやデリバリのスピード面で優れているといったメリットを持っています。

パフォーマンスが優れている

AWSは約230種類のサービスを展開しており、コンピューティングやストレージ、データベースなどさまざまなジャンルのサービスがあります。多様なサービスの中から、自社に合ったサービスを利用することが可能です。

また、AWSは245の国と地域でサービスを提供しています。全世界に84ヵ所のデータセンター群が設置され、高いパフォーマンスを提供しています。定期的に最新の状態にアップデートされるため、世界基準の高水準なサービスを利用できます。

AWSの注意点

さまざまなメリットがあるAWSですが、利用する際に注意すべきこともあります。
AWSの注意点は、以下の通りです。

  • 毎月の利用料が変動する
  • 自由度が低い
  • トラブル発生時は自社で対処しなければならない

あらかじめ注意点を確認して、トラブルが起こらないようにしましょう。

毎月の利用料が変動する

AWSの料金は従量課金制です。稼働した分だけ料金が発生するため、利用量が膨大になると定額制のサービスと比べて高額になる可能性があります。また毎月の費用が読みづらく、予算化しづらいことも予想されるでしょう。初期費用はかかりませんが、ランニングコストが高額にならないよう注意が必要です。

運用の自由度が低い

AWSでは、オンプレミス(物理)サーバーと比較して、運用時にカスタマイズできる範囲に制限があります。ハードウェアの細かな調整やオプションの追加を随時行うことは難しいでしょう。自社サーバーを保有しないため簡単に運用できるというメリットもありますが、運用の自由度を考慮したうえで慎重に導入する必要があります。

トラブル発生時は自社で対処しなくてはならない

AWSでは、サーバーの管理は自社で行わなくてはなりません。AWSが公式に展開している「AWSサポート」もありますが、電話やチャットで技術的なサポートを行ってくれるサービスであるため、サーバの監視や障害対応を行ってくれるわけではありません。

自社で管理を行うことが厳しい場合は、AWSの専門知識を持つ、AWS監視・運用代行サービス業者に委託することをおすすめします。

AWSの代表的なサービス3選

AWSでは、約230件にもおよぶ多様なサービスがあります。そのため「種類が多すぎてどのサービスがいいのかわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。ここからは、AWSの代表的なサービスである以下の3サービスを紹介します。

  • サーバー環境構築|Amazon EC2
  • データ保存/コンテンツ配信|Amazon S3
  • データベース利用|Amazon RDS

各サービスの特徴を詳しくみていきましょう。

サーバー環境構築|Amazon EC2

Amazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)は、AWS上で自由に仮想サーバーを構築できるサービスです。従量課金制のため、必要な時に必要な分だけ仮想サーバーを利用できます。キャンペーンなど一時的にアクセスが増える場合にも、柔軟に対応可能です。

また、Amazon EC2で利用できるOSは、LinuxやWindowsといったメジャーなOSです。Amazon EC2上で選択すると、わずか数分でOSがインストールされた状態の仮想サーバーが使用できる状態になります。

データ保存/コンテンツ配信|Amazon S3

Amazon S3(Amazon Simple Storage Service)は、無限にデータを格納できるストレージサービスです。Webサイトやアプリケーションのデータのバックアップやアーカイブなど、さまざまな用途に利用できます。容量制限がないため、データをいくらでもアップロードできる点がメリットです。

またAmazon S3では、99.999999999%(イレブンナイン)の耐久性でデータを保護しています。万が一の障害やエラーに備えて、安全な環境でデータを保管できます。

データベース利用|Amazon RDS

Amazon RDS(Amazon Relational Database Service)は、データベース機能を提供するサービスです。一般的に必要とされるサーバーの準備が不要で、構築後すぐにデータベースが利用できます。ソフトウェアのインストール、メンテナンスも不要であるため、利用・運用が簡単におこなえます。

AWSをくわしく学ぶには「AWS認定試験」がおすすめ

とはいえ、「AWSに関する情報量が多すぎて何から手を付けていいかわからない」という方におすすめなのが、AWSが主催している認定資格です。基本的な知識を問われる初級コースから、設計などの実務をベースとした中級コースまで、レベル・分野別に12種類の認定があります。膨大な情報量のAWSを体系的に、そして効率よく学ぶことが可能です。まずはAWS認定資格を活用してひと通りの知識を身に着けることがおすすめです。

AWSを導入してパフォーマンスを高めよう

本記事では、AWSの概要や特長、代表的なサービスについて解説しました。AWSを活用することで、セキュリティを高められたり、最新のソフトウェア・ハードウェアを利用できたりと、サービスのパフォーマンス向上につながります。自社サービスの質を高めるためにも、AWSの導入を検討してみてはいかがでしょうか。