こんにちは、クリエイター支援を目的として活動しているwith studio運営です。
筆者は、普段フリーライターとして活動しているのですが、活動するにつれて、「文章を書くってこんなに難しいんだ…」と、日々痛感しています。(わかりやすい文章を書くほど、難しいことってないですよね。)
文章力を高めるには、良い文章を読むべし!ということで、本記事では筆者が参考にさせていただいているライターを紹介します。
悩みを抱えるライターの方に「こんな文章が書けるようになりたい」「ライターとしてこんな働き方をしたい」と思ってもらえたらうれしいです。
有名ライター紹介
夏生 さえり(なつお さえり)
夏生さえりさんは、1990年生まれ・山口県出身の作家です。
やわらかい文章を得意としており、フリーライター、編集者、プランナー、脚本家など、幅広い活動を行っています。
夏生さえりさんが人気を集めるきっかけとなったのは、Twitterの恋愛妄想ツイートでした。
20~30代女性の共感を呼び、フォロワー数は合計15万人を突破しています。
恋愛系の仕事を中心として、着々と知名度を高めていった夏生さえりさんですが、「結婚したり、子どもができたりしてライフステージが変わったあとも、男女の妄想系やデート系のみを書き続けているイメージが持てない」と感じ、他ジャンルの仕事に携わるようになります。同時に、関わるコンテンツもWeb記事から本や脚本へと移り変わりました。
現在は、フリーランスとして活動しながらコンテンツスタジオ「CHOCOLATE」にも所属しており、シナリオ作りや広告プランニングに取り組んでいます。
Webライターから、プランナーや脚本家へと活動の幅を広げている夏生さえりさん。
Web編集者として活動されていたころの記事の中で、文章力をあげるためのポイントを紹介しています。
修飾語と被修飾語は近くにおいてあるか?
修飾語・被修飾語は離れていると「わかりにくい」だけでなく、位置によっては誤解を与えてしまうこともあるのです。
以下の文を見てください。
『世界一やさしいさえりさんの文章講座』
これでは「世界一やさしい」のが「さえりさん」なのか「文章講座」なのかがわかりません。もちろんさえりさんもやさしいのですが、「そうか、さえりさんは世界一やさしいのか」と思われてしまっては色々困ります。
『さえりさんの世界一やさしい文章講座』
と修正しましょう。この文の修飾語は「世界一やさしい」。被修飾語は、「さえりさん」ではなく「文章講座」です。
口頭で話すときにはほとんど意識しない点ですが、どの言葉がどの言葉にかかっているのかに注目しながら文章を整理し、「修飾語・被修飾語を近づける」意識をするだけで、「できるなこいつ」と思ってもらえる文章になりますよ。
接続詞を入れすぎていないか?
オマケ的な要素ですが、文章を論理的に見せようとするあまりに接続詞を多く入れてしまうケースもよくみられます。
接続詞は入れすぎると硬い印象になり、まどろっこしい印象を与えてしまいます。例えば有名なこのセリフに、接続詞をいれてみましょう。
『生きろ。なぜならそなたは美しいからだ。』
ああもうばか!台無し!台無し!と叫びたくなりますね。
『生きろ。そなたは美しい。』
接続詞がなくとも、私たちの頭はきちんと認識できるのです。接続詞を省いても成り立つような文章の場合は、接続詞を省くだけでエレガントでテンポのよい文章に早変わりです。
クスッと笑ってしまうようなコメントとともに添削例が解説されています。もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を確認してみてくださいね。
株式会社LIG「文章力をあげる5つのポイント!現役編集者による実践添削例つき」
また、夏生さえりさんの著書には、毎日を少し楽しくする考え方を紹介した『今日は、自分を甘やかす』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)や、食と恋に関するエッセイをまとめた『口説き文句は決めている』(クラーケン)があります。どの本も、読み終わった後にやさしい気持ちになれる一冊です。
得意を活かして、プランナーや脚本家へと活動の幅を広げている夏生さえりさん。
「クリエイティブなコンテンツ制作がしたい」と考えているWebライターの方は、ぜひ夏生さえりさんの活動を参考にしてみてください。
夏生さえり(なつおさえり)山口県生まれ。フリーライター。大学卒業後、出版社に入社。その後はWeb編集者として勤務し、2016年4月に独立。チョコレイトに所属し、脚本家として活動中。著書に『今日は、自分を甘やかす』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『口説き文句は決めている』(クラーケン)、共著に『今年の春は、とびきり素敵な春にするってさっき決めた』(PHP研究所)がある。Twitter @N908Sa
塩谷 舞(しおたに まい)
塩谷舞さんは、1988年生まれ・大阪府出身の文筆家です。Webライターとして活躍し、「バズライター」の異名を持っていた塩谷舞さん。現在は、2018年のニューヨーク移住やコロナ禍を経て感じた思考の変化を、書籍やnoteで発信しています。
塩谷舞さんが注目を集めはじめたのは、Web制作会社でPR職として働いていたときです。次々と話題の記事を生み出していた塩谷舞さんは、PR職の経験をいかしてWebライターに転身し、「バズライター」と呼ばれるようになります。
Webライター転身後は、オウンドメディア「THE BAKE MAGAZINE」の編集長を勤めたり、オピニオンメディアmilieuを自主運営したりと活動されています。取材記事を執筆することも多かった塩谷舞さんは、自身のnoteの中で心に残る文章を書くコツについてふれています。
取材やイベントの現場で、単純に見た景色、聞いた言葉を書くだけだと、どうしても味気なくなってしまう。事実は伝わっても、隙間の感情が描かれないんですよね。
感情を伝えるためには現実を見てもらうのが一番なのですが、そうはいかないから、記事にして、多くの人に伝えるわけです。
その記事の中で、現実で起こっている、隙間の感情をちゃんと伝えるには、現実をそのまま…ではなく、「表現」をお借りしなければいけません。とはいえ、「表現」がひどい誇張になってしまったり、嘘になってしまってはよくない。だから現実を捩じ曲げるのではなくて、こういうたとえ話であれば、誇張でも、嘘でもなく、でも読者の頭の中になんだか物語のように、情景が湧き上がってくるかな?……と思っております。
「物語」のように、心に残る記事を書くには?|塩谷舞(mai shiotani)|note
塩谷舞さんは、2018年のニューヨーク移住やコロナ禍を経て、現在は文筆家としての活動を中心に行っています。著書の『ここじゃない世界に行きたかった』(文藝春秋)は、そんな塩谷さんの思考を垣間見れる本です。
Webライターとして取材やPRを行う傍ら、オピニオンメディアで自身の考えについて発信してきた塩谷舞さん。時代の変化をうけて考え方も変化しつつあると言います。
「誰かの考えを広く伝えたい」「自分の考えを伝えたい」というWebライターの方は、塩谷さんの活動を参考にしてみるといいかもしれません。
塩谷舞(Mai Shiotani)1988年大阪・千里生まれ。京都市立芸術大学卒業。大学時代にアートマガジンSHAKE ART!を創刊。会社員を経て、2015年より独立。2018年に渡米し、ニューヨークでの生活を経て2021年に帰国。オピニオンメディアmilieuを自主運営。note定期購読マガジン『視点』にてエッセイを更新中。著書に『ここじゃない世界に行きたかった』(文藝春秋)がある。Twitter @ciotan
カツセマサヒコ
カツセマサヒコさんは、1986年生まれ・東京都出身の小説家です。
一般企業に勤めていたカツセマサヒコさんは、趣味で書いていたブログをきっかけに編集プロダクションに転職し、編集・ライターとして活動されていました。現在は小説家として書籍の出版やファッション雑誌の連載を手掛けるほか、ラジオパーソナリティとしても活躍しています。
クリエイティブな仕事をするために大手印刷会社に就職したカツセマサヒコさんでしたが、配属されたのは全く希望していなかった総務部。やりたい仕事でもなく適性もないと感じ、個人ブログなどで発信活動を行います。
個人ブログを続けていたタイミングで編集プロダクションから声をかけられ、編集・ライターとして転職します。発信力を付けるためにTwitterで恋愛や妄想ツイートをしたところ、若者たちの共感を呼び「タイムラインの王子様」と称されるようになりました。
この人気や想像力を見込んで、小説や作詞の仕事が舞い込むようになったそうです。著書の『明け方の若者たち』は瞬く間に重版がかかり、2021年12月には北村匠海主演で映画化もされました。
「いろんな媒体で仕事がしてみたい」「自身の作品を作りたい」という方は、カツセマサヒコさんの活動を参考にすることもおすすめです。
カツセマサヒコ 1986年、東京生まれ。大学卒業後、2009年より一般企業に勤務。趣味で書いていたブログをきっかけに編集プロダクションに転職し、2017年4月に独立。ウェブライター、編集者、小説家として活動中。著書に『明け方の若者たち』(幻冬舎文庫)がある。Twitter @katsuse_m
まとめ
いかがでしたでしょうか。Webライターと一口に言っても、その働き方やキャリアはさまざまです。
「好き」や「得意」を突き詰めることで、自分に合った働き方が見つかるかもしれません。
With Studioでは、ライターの仕事内容や働き方を紹介しています。
「Webライターとしてスキルアップしたい」「Webライターに興味がある」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。